第34回ハイメスコンクール<声楽部門>全体講評

2022年3月10日(木)に開催された第34回ハイメスコンクール<声楽部門>について、審査委員長 牧村邦彦先生による全体講評を掲載させていただきます。

審査委員長による全体講評

 初めてハイメスコンクールの審査に呼んで頂き、しかも審査委員長という重責ということで、いささか戸惑いながらも期待感いっぱいで会場入りしました。今年も残念ながらコロナ対策で、観客が規制されていたことは本当に残念です。
 演奏家は観客の拍手でエネルギーを満たされ、そのエネルギーを音に変えて、今度はお客様に音で幸福感をお返しする仕事です。早くこんな時代が去ってくれること切に願います…しかも昨今は世界情勢も危うく、そんな不安定な時期にこのコンクールを開催されたハイメス関係者の皆さんには、尊敬の念が耐えません。滞りなく催し終えられたこと、本当にお疲れ様で御座いました、そしてありがとうございました。

 さて、このような時期にもかかわらず、参加者の皆様の熱意は大変大きいもので、たっぷりと聴かせて頂きました。
 ハイメスコンクールの声楽は12分間の自由曲選択なので、選曲の段階で自分の声にあった、そして自分の声が一番輝かしくアピールできる曲を選ばれることが大事かと思いました。
 そういう意味で個人個人のこれからの課題である部分が簡単に露見してしまうような選曲をされた方は少し残念でした。
 そして総じて響き不足といいますか、息が走ってない印象でした。
アスリートのように身体の中の筋肉を駆使して「息」を繋げられるようにこの先も研鑽されることを願います。
 今回惜しくも入選されなかった方も、上位入賞の方も、大きな会場の空気を振動させて、音を伝えると言う意識が少し薄く感じました。
 中でもオペラアリアを歌われた方は、後々は大会場で観客を納得させるための技を習得しなければならないわけですから、各フレーズを歌うための「ブレス」をもっと研究してください。
 そして、特にベルカントオペラのアリアやダ・カーポアリアを歌われた方は時代的な様式感を研究して下さい。
 最後に、こうやってコンクールなどに挑戦することは、精神の鍛錬のためにも本当に大事なことだと今回改めて実感しました。この先もコンクールに限らず、色んなことにチャレンジし続けて下さい
 皆様のこの先の活躍とご多幸を祈っています。

 再度、コンクール関係者の皆様本当に
 お疲れでした。

審査委員長 牧村邦彦

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