第36回ハイメスコンクール<管・弦・打楽器部門>表彰式

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2024年3月14日(木)に開催された、第36回ハイメスコンクール<管・弦・打楽器部門>では、厳正なる審査の結果、4名の入賞者が選ばれました。各入賞者の紹介、また入賞されたお気持ちなど、広報委員会がインタビューさせていただきましたので、ぜひご覧ください。

最優秀賞 クラリネット 朝倉 愛さん 

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29歳・江別市出身

札幌大谷大学芸術学部音楽学科管弦打楽コース演奏クラス卒業、現在はフリーランス奏者

受賞されたお気持ちをお聞かせください。

とても驚いていますがこのような賞をいただけて、幸せな気持ちでいっぱいです。

現時点で考えている留学計画があれば教えてください。

今までフィンランドとイタリアで1、2週間レッスンを受けたことはありましたが、今回演奏したプーランクの作品を通してフランスにすごく興味が湧き、ピアノ伴奏をしてくださった鈴木詩音さんからも色々フランスの話を聞いて、より一層フランスに興味を持っています。

今回のコンクールで演奏された曲について選曲の動機などをお聞かせください。

演奏曲:F.プーランク/クラリネットとピアノのためのソナタ
大学1年生の前期試験で一度演奏したことがあり、その時も、今回ピアノ伴奏をしてくださった鈴木詩音さんと一緒に演奏したのですが、1回演奏してから実はこの作品があまり好きじゃないなと思っていました。年月が経ち、改めて聞いてみると、良い曲だということに気がつき、フランスの作品はあまり得意ではないので、挑戦してみようかなと思い選びました。

今後ハイメスコンクールを受ける人たちへのアドバイスをお願いします。

審査委員長の澤先生もおっしゃっていたように、スタッフの方をはじめ花ホールの方々も温かい方達で、他のコンクールに比べると本当に穏やかな雰囲気で、私も演奏する前にとてもリラックスして臨むことができたので、みなさん戦いに来るというより、曲の良さとか自分の良さを伝えに来る場になればいいかなと思います。

優秀賞 マリンバ 稲葉 百花さん

23歳・苫小牧出身
札幌大谷大学芸術学部音楽学科管弦打楽コース卒業

受賞されたお気持ちをお聞かせください。

びっくりしているけれど、うれしいです。

現時点で考えている留学計画があれば教えてください。

ヨーロッパでマリンバの勉強をしてみたいです。特にドイツを考えています。

今回のコンクールで演奏された曲について選曲の動機などをお聞かせください。

演奏曲:一柳 慧/源流
ずっと弾いてみたいと思っていました。卒業してみて2年目で、自分でいろいろと勉強して弾いてみたいと思っていた曲でした。

今後ハイメスコンクールを受ける人たちへのアドバイスをお願いします。

前にも受けたことがあり、講評をきちんといただけるので、ここで終わらずに次に繋げられるところが良いです。

優秀賞 ヴァイオリン 中村 洋太さん

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22歳・札幌市出身

東京藝術大学音楽学部器楽科4年卒業

受賞されたお気持ちをお聞かせください。

歴史あるコンクールで素晴らしい賞を受賞し、大変うれしく思っています。

現時点で考えている留学計画があれば教えてください。

ドイツ音楽の勉強のため、ドイツへの留学を検討中です。

今回のコンクールで演奏された曲について選曲の動機などをお聞かせください。

演奏曲:R.シュトラウス/ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18より 第1楽章
数日前に札幌でリサイタルを開催したので、その中で華やかな曲を選びました。

今後ハイメスコンクールを受ける人たちへのアドバイスをお願いします。

自由曲だからこそ、自分の長所が生かされる曲を選ぶと良いと思います。

優秀賞 テューバ 藤田 裕人さん

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21歳・札幌市出身
北海道教育大学岩見沢校3年(コンクール参加時点)

受賞されたお気持ちをお聞かせください。

受賞できると思っていなかったので、うれしさと驚きがあります。

現時点で考えている留学計画があれば教えてください。

テューバは今ヨーロッパでとても盛んなのですが、アメリカも金管楽器が今すごく盛んです。現在は大学生なのですが、大学院卒業後にアメリカに進学したいと思っています。日本で基礎を固めて、そこからさらにアメリカに行って、歌劇場やプロのオーケストラなど、一流の演奏を聞いて刺激を受け、基礎を積み上げた上でより高度な勉強をできればなと思っております。

今回のコンクールで演奏された曲について選曲の動機などをお聞かせください。

演奏曲:R.V.ウィリアムズ/テューバ協奏曲
今回演奏したヴォーン・ウィリアムズのテューバ協奏曲は、テューバの協奏曲の中でも一番メジャーで、テューバ奏者なら必ず向き合わないといけない作品で、テューバ奏者としての課題でもあります。僕もすごく好きな曲なので、課題として向き合いたいなと思ったのが一つと、好きな曲だったので、ぜひこのコンクールで演奏できたらなと思って選びました。

今後ハイメスコンクールを受ける人たちへのアドバイスをお願いします。

今日初めて参加させていただきましたが、運営の方々も皆さん丁寧に接していただいて、良い環境の中でリラックスして受けられるので、次受ける方も安心してくれると思います。

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審査委員長 澤和樹先生による全体講評

 本日素晴らしい演奏を聴かせてくださった、18組の皆さん、本当にありがとうございました。お疲れ様でした。審査委員の先生方を代表して全体講評というよりは感想を述べさせていただきます。
 私は専門がヴァイオリンですので、これまで国内外でたくさんのコンクールの審査を経験してきましたが、ヴァイオリンのみ、あるいは弦楽器のみのコンクールということが普通でした。
 今日のハイメスコンクールは打楽器、弦楽器、そして木管楽器、金管楽器という4つのカテゴリーを聞かせていただき、自分の専門外の分野もあったわけですが、そのコンクールといった戦いの場、殺伐とした雰囲気が全然なく、むしろ、大変皆さんの演奏を楽しませていただきました。
 レベルが本当に高いと感じましたし、専門外のものであっても、皆さん一人一人に審査委員は1行2行かもしれませんが、講評を書き留めていらっしゃいます。
 私もそうしておりますが、専門ですとどうしてもその楽器のテクニカルなことというのを中心に評価してしまいがちですが、なまじ他の楽器の場合は、そういう自分自身に知識がないぶん、ある意味では、とても正直に、音楽として皆さんの演奏を聴くことができると思います。
 そういった専門外の方たちの意見も含めて、今日のコンクールの後に、皆さんの今後の勉強として素晴らしいアイデアの元になるといいなと思っております。
 これから入賞者の発表がありますが、選ばれた方もそうでない方達も、この本格的な花ホールでたくさんの先生方の前で演奏できたという経験が、今後の皆さんに生かされると心より願っております。今日は本当にありがとうございました。

(第36回ハイメスコンクール表彰式 会場にて)

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