第27回ハイメスコンクール 管・弦・打楽器部門  入賞者の発表

第1位  福井 瑞希(チューバ)

・入賞された率直なお気持ちをお聞かせださい
一言でいうと嬉しい限りです。同じ学校の仲間もたくさん受けていたので、まさか自分だとは思いませんでした。

・留学に向けてのお考えやお気持ちをお聞かせください。
ドイツのオーケストラアカデミーやコンクール、音楽祭などに挑戦し、様々な経験をしていきたいと思います。

・音楽家としての目標をお聞かせください。
チューバはオーケストラの中で生まれた楽器なので、オーケストラプレイヤーに最終的にはなれるように努力していきたいと思います。

・コンクールでの演奏曲≪R.V.ウィリアムズ/バス・チューバのための協奏曲≫について
チューバにとって欠かせない曲で、音楽的な面もあれば技術的な面もある。そういった様々な面を見せられればいいなと思いました。 


第1位の福井さんには、宝石の玉屋様から副賞として、“純金ウィーン金貨ハーモニー”(1oz《オンス》)が贈呈されました。また、留学が確定した時点で50万円を贈られます。

第2位   朝倉 愛(クラリネット)

・入賞された率直なお気持ちをお聞かせださい
自分が入賞するなんて思っていなかったので本当に信じられないのですが、とても嬉しいです。

・留学に向けてのお考えやお気持ちをお聞かせください。
自分のついている先生がフィンランドに留学していたので、自分の憧れている先生が学んだ地で学びたいと思い、フィンランドを希望しました。

・音楽家としての目標をお聞かせください。
お客様の心まで響く演奏をしたいです。そのために、在学中は多くのことを学び、日々精進していきます。

第2位   山崎 夏摘(クラリネット)

・入賞された率直なお気持ちをお聞かせださい
入賞できるなんて思っていなかったので、夢なんじゃないかと思って呼ばれた名前が自分の名前なのかどうかわからなかったです。

・留学に向けてのお考えやお気持ちをお聞かせください。
(朝倉さんと同じで)先生がフィンランドで学んでいたとよくレッスンの時などに聞かせていただけるのですが、すごくたくさんのことをその時に学んだとお話されていて、全然行ったことも見たこともないような地ではあるのですが、私も先生の行った地で学んでみたいと思っています。

・音楽家としての目標をお聞かせください。
将来的にずっとクラリネットを続けていきたいという思いはあるのですが、今は未熟の身として、在学中にしっかり音楽を学んで、誰が聞いても楽しかった、いい曲だったねと、好きになったと思えるような演奏ができるように今後も勉強を続けていきたいです。

審査委員長 末廣 誠先生からの講評

皆さんこんにちは。
 長い時間の演奏、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました。

 今日は31名という大勢の方の演奏を拝聴させていただき、先ほど審査結果をまとめました。先生方それぞれに多くの意見がございます。それぞれの方に講評を書いていますから、これからの皆さんの勉強の参考にしていただきたいと思います。

 講評としましては、4点皆さんに申し上げたいと思います。まずは簡単な所から申し上げますと、服装が良くない。今日は演奏会ではないという思いがあったのかも知れませんが、本日は公開であると謳ってあったおり、お客様がいらっしゃるのは皆さんご存知だった筈です。仮に公開ではないとしても、舞台に上がってどなたかに演奏を聴いて戴くのに相応しい服装だったのか、大変疑問に思いました。やはり流行なのでしょうか、黒いパンツにシャツ、ブラウスといった大変気楽な格好で出ていらっしゃる。ドレスや燕尾服、タキシードを着て来いとは申しませんが、舞台に立つ服装をいつも考えておいた方が良いと思います。失礼にもなりかねません。これはすぐにでも検討して下さい。

 第2点目はチューニングです。弦楽器は開放弦を合わせなくては具合が悪いので必須な訳ですが、管楽器の皆さんは一概に必要かどうか疑問な所で、今日などはちょこっと音を出して、全然合っていないのにやめて演奏を始めた方さえいました。合ってないよ!と多くのお客様は思います。そんな程度ならしない方がいい。やるのでしたらきちんと、慎重になさって下さい。しかしこの場で半音階をパラパラ吹いたり、ましてや曲の一節を吹くなんてのは反則です!してはいけない事だと思います。今から音楽を演奏するのですから、それ以外の余計な音をここで出すのは、皆さんのリラックスにはいいかも知れませんが、聴いてる側としては邪魔です。どうぞこれもおやめになって下さい。この二点は注意さえすればすぐに直せる事です。

 そして三点目。いよいよ音楽の中身に付いてです。先生方の共通した意見は、音色に対する感性があまりに乏しすぎるのではないか、という事です。音の強弱はある程度できても、いつも同じ音色で同じようにしか演奏しないという場面に、今日はよくあいました。より柔軟な音、囁くような音、また激しく力強い音、叫ぶような音、そういった引き出しの多さが音楽には求められます。どれくらいの音色を作り出せるか。それは技術的な事であると同時に感性の問題です。それが多彩でなければプロフェッショナルな世界にはなかなか入ってはいけません。指がいくら巧みに動いても、全て暗譜で見事に演奏し切っても、そのレベルには至っていない方はかなりいらっしゃいます。ですから皆さん、楽器の技を磨くのと同時に、ご自分の感性を磨く事も忘れないで下さい。読書も必要です。絵画を見る事も、風に当たる事も必要かもしれません。様々な物事を音楽に結びつけて感じられるのは、音楽に携わる私達の特権でもあります。あなたの感じる全てのものが演奏に反映されるよう、感性をより磨いて下さる事を期待します。

 そして最後に。今日は沢山の方がかなり過激な現代作品を演奏されました。大変巧みだし、舌を巻くような見事さで演奏された方も多くいらっしゃいました。しかしそれらは、本当に人の心に届くものだったでしょうか。中には、この方はこの音楽が本当に好きなのだろうか、と疑問を覚えるほどの無表情さで一本調子な演奏をされる方もいました。作品の中に何かを掴み、心で感じるものをお客様に訴える。この音楽はこうだよ、こんな事を言っているよ、そしてわたしはこう思っているよ。そうした事がわずかでも演奏に見えなければプロフェッショナルな世界には踏み入れません。
 現代曲はコンクールでは聴き映えがするし、派手な技術も披露できます。多くの方がだから選びます。ですが、この方は古い時代の音楽をちゃんと学んでいるのだろうか、と疑問な方も多くいます。私達は日々バッハの時代から遠ざかり、同時に新しい音楽が次々に世に出ます。音楽を学ぶ人には、これはちょっと不幸な事でもありますが、現代の作品も、古典の作品も同じように私達は取り上げねばなりません。どの時代に生まれてもそれは同じです。現代作品に取り組むのはおおいに結構。しかしこれだけ訴える中身の無い演奏をされると、本当に音楽を古典から学んでいるのだろうか、と首をひねります。どうか古い時代の音楽から正しいイントネーション、姿勢、表情を学ぶ事を忘れないで下さい。

 ともあれ、今日は朝から沢山の才能ある演奏に触れられて、レベルの高さに感心しました。札幌の、北海道の音楽界の未来は明るいなと嬉しく思いました。皆さんは一生音楽をやるのですから、これからも身体に気をつけて、音楽に負けないように活動を続けていって下さる事を期待しています。どうもありがとうございました。

 
                                2015.3.24 第27回ハイメスコンクール表彰式にて

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